江戸時代、唯一海外に開かれていた街・長崎。
長崎の街には世界各地から様々なものが持ち込まれました。
ある時、代官屋敷で働いていた三浦シオという女性が、唐(現在の中国)から持ち込まれたびわの種をもらいました。彼女は茂木の自宅の庭にそっと種を蒔き、大切に育てました。
そのびわこそがのちの「茂木びわ」となっていくのです。


長崎びわのふるさと、長崎市茂木町には今もびわの原木が残っています。

長崎びわの現在

長崎県は日本一のびわ産地!

江戸時代からびわ栽培の歴史がある長崎県は、日本の最先端に位置し、海に囲まれ、温暖な気候に恵まれたびわにとって絶好の環境があるため、日本で最大のびわ産地となっています。
生産量は全国で2,900tのうち、918t(平成27年)と、全国の30%以上を占めるなど、生産量はずーっと日本一なんです!

手間暇かけて愛情たっぷり!

長崎びわは露地栽培が主ですが、寒害から果樹を守るため近年ではハウス栽培も積極的に行われるようになりました。
びわは果物の中でも珍しく冬の11月~2月にかけて花が咲きます。その後、傷つきやすいデリケートなびわの果皮を守るため、ハウスびわでは12月~1月、露地びわが2月~3月に、果実ひとつひとつ丁寧に袋がけを行います。
こうして大切に育てられたびわの収穫時期は、ハウス栽培では2月~4月に、露地では5月~6月に収穫を迎えます。
海からの風に包まれ、降りそそぐ太陽の恵みをその果実にたっぷりと詰め込んだ「長崎びわ」。初夏の訪れとともに、甘くてジューシーな味わいを皆さんにお届けします。長崎県を代表する特産品。それが「長崎びわ」なんです。